活用事例。絶滅の危機に瀕するカンムリウミガメの保護事業。世界初!人工巣による繁殖の取り組み。-公益財団法人 日本野鳥の会 カンムリウミスズメ保護事業より-。人工巣の内側にサーモバリアを採用
活用事例。絶滅の危機に瀕するカンムリウミガメの保護事業。世界初!人工巣による繁殖の取り組み。-公益財団法人 日本野鳥の会 カンムリウミスズメ保護事業より-。人工巣の内側にサーモバリアを採用
1995年から三宅島周辺のカンムリウミスズメの調査をスタートさせた日本野鳥の会。
2009年度からは伊豆諸島にて活動範囲を広げて、残された繁殖地の保護、
営巣地の増加や営巣環境の改善をめざして事業を進めています。

  • https://www.wbsj.org/
  • 公益財団法人
    日本野鳥の会について

    ご担当:手嶋洋子 様
    自然保護室室長代理兼
    プロジェクト推進グループチーフ


    「野の鳥は野に」という理念のもと、1934年に創立された日本で
    一番古い自然保護団体。

    自然にあるがままの野鳥に接して楽しむ機会の創出、野鳥の調
    査・研究、独自の野鳥保護区の設置、法制度への提言などを通じ、
    野鳥と人の暮らしの共存をめざした活動を行なっています。

国指定天然記念物の
「カンムリウミスズメ」。
絶滅危惧種Ⅱ類(VU)/
環境省・IUCNに指定されている。

営巣環境の悪化により絶滅に向かカンムリウミスズメ。 営巣環境の悪化により絶滅に向かカンムリウミスズメ。携帯表示画像
日本の近海にしか生息しないカンムリウミスズメは、ハトより小さ
い全長24cm程の海鳥です。一生のうちのほとんどを海の上で過
ごし、繁殖期のわずかな期間だけ陸上に上がります。推定個体数
は約5千羽、多くても約1万羽とされ、今絶滅が心配されていま
す。

海鳥は世界的に減少が続いていますが、カンムリウミスズメは生
息地が日本周辺だけであることから、日本でカンムリウミスズメ
を守らなければ絶滅を回避できなくなります。

カンムリウミスズメは漁網による混獲や繁殖地の生息環境悪化に
よりその数を減らしたといわれています。

マリンレジャーの拡大に
より繁殖地の島に人が訪れ、ネズミが島に入ってしまったり人が
残した食べ物などのゴミをめざしてカラスが飛来するようになった
ことにより、

天敵がいない島に適応し、ネズミやカラスなどの捕食
者に対抗するすべをもたないカンムリウミスズメは、卵や親鳥の
捕食を受けて、一部の繁殖地ではその数を大きく減らしています。

また、繁殖地として使われていた島の数も減ってしまいました。

巣から海に向かうカンムリウミスズメの巣立ちビナ

巣から海に向かう
カンムリウミスズメの巣立ちビナ

個体数増加のために人工巣を開発。 快適な営巣環境のためにサーモバリアを採用。 個体数増加のために人工巣を開発。 快適な営巣環境のためにサーモバリアを採用。
サーモバリアが使われた人工巣

サーモバリアが使われた人工巣


日本野鳥の会は、絶滅へと向かっているカンムリウミスズメの保護
活動を2009年から伊豆諸島を中心にスタートし、2010年から静岡
県の神子元島に人工巣の設置をはじめました。

当時は、カンムリウ
ミスズメの人工巣での繁殖は成功事例がありませんでした。

カンムリウミスズメは岩の隙間や草の根元のくぼみなどに営巣しま
す。

そこで、コンクリート製のU字溝などに土をかぶせ、隙間を作っ
て人工巣を作っ
てみました。試行錯誤を重ね、スタートから6年目
の2016年、U字溝製人工巣ではじめて繁殖を成功させることがで
きました。

しかし、U字溝製人工巣は重く、運搬に大きな労力がか
かるといった課題の他、カンムリウミスズメの利用数も増やすこと
ができませんでした。

そこからプラスチック製コンテナボックスによる人工巣の軽量化、
定型化に取り組むことになりました。
実際に設置すると、直射日光が当たる場所では巣箱の中が非常に
高温になることが分かり、巣の中の温度を下げる必要がありまし
た。
そこで、いろいろな断熱素材や遮熱素材を試し、巣箱のサイズや重
さに影響を与えずに温度を効果的に下げることができたサーモバ
リアを採用しました。

そしてついに、改良開始から3年目の2019年
にはじめてコンテナボックス型人工巣での繁殖に成功しました。

シンプルかつ軽量なコンテナボックス型人工巣ができたことで、こ
の年から新たに福岡県の烏帽子島に人工巣を設置してカンムリウ
ミスズメの調査・研究を進めています。

今後は巣箱の活用を広げる
とともに、主な生息場所である海の環境保全に取り組むなど、個体
数回復の一助となるような活動を続けていこうと考えています。

コンテナボックス型人工巣の内側にサーモバリアを貼り付けて遮熱する。

コンテナボックス型人工巣の内側に
サーモバリアを貼りつけて遮熱する。

人工巣へのサーモバリア採用について 人工巣へのサーモバリア採用について。


Q. 遮熱材の採用を検討されたきっかけは?

A.人工巣の課題であった巣内環境の安定と取り扱いの容易さの両面から、軽量で薄く、高機能
な断熱素材を必要としていました。


共同研究者からの紹介で知った、「サーモバリアスリム」は、断熱効果が高いうえに、とて
も薄くて巣箱の形状に合わせやすいなど、必要な要件を高い次元で満たしていました。



まだまだ知見を深めていく必要がありますが、巣箱内材としての実績もあがっています。
1ロール単位での購入にも親切に対応していただけるのでありがたいです。
長崎大学 山口教授

長崎大学 山口教授

サーモバリアスリムについて

薄さとコストを追及した室温対策。 使用場所を選ばない極薄タイプの断熱シート。 薄さとコストを追及した室温対策。 使用場所を選ばない極薄タイプの断熱シート。
三層構造 アルミニウム、ポリエチレンクロス、アルミニウム
サーモバリアスリム

厚さ0.2mmのシートタイプ。
断熱層を必要としない部位の施工に最適。
壁の外側、内側に使用でき、ベーパーバリアと兼用して使用することも
可能です。

株式会社ライフテック

サーモバリアは、「カーボンニュートラル」の取組みを支援し、 SDGsに貢献します。 サーモバリアは、「カーボンニュートラル」の取組みを支援し、 SDGsに貢献します。

株式会社ライフテックは、熱対策に特化した製品「サーモバリア」により、エネルギーの削減及び効率化、排出熱の削減、
省エネ性の向上などに活用することで、低炭素化を推進する企業様のカーボンニュートラルの取り組みを支援します。

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS SDGs