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工場の電気代の削減方法を知ろう!個人・法人で試したい削減方法と利用可能な補助金制度

工場・光熱費削減
工場の電気代の削減方法を知ろう!個人・法人で試したい削減方法と利用可能な補助金制度

工場は広さもあり、電気を使用する照明・機器・設備が多いので、一般的なオフィスに比べると電気代が高くなります。電気代とは電気エネルギーの使用量に対する料金のことであり、企業の利益を圧迫する要因のひとつです。

電気代を安く抑えることで「製造原価(商品・サービスの製造にかかる費用)」を削減し、売上・利益の向上に繋げることができます。工場の売上・利益を伸ばすためにも、電気代の見直し・省エネ対策が必要不可欠と言えるでしょう。

本記事では、工場で発生する電気コストの内訳・平均値や、電気代を削減するメリットを紹介するとともに、具体的な対策について詳しく紹介します。

電気代は、工場の規模・設備の種類によって異なる

工場でかかる電気代は、工場の規模・機械の大きさや数、契約している電力会社や契約内容によって異なります。まずは工場で発生する電気コストの内訳、平均値について紹介します。

  • 工場で発生する電気コスト・内訳
  • 工場で発生する電気代の平均値

工場で発生する電気コスト・内訳

画像引用:夏季の省エネ・節電メニュー(資源エネルギー庁)

資源エネルギー庁が公表している資料によると、製造における電気使用量の内訳は、生産設備が83%、空調・照明が17%とのこと。それぞれの電気代については、主に以下のとおりです。

  • 照明電気代……工場に設置された照明器具にかかる電気代のこと。
  • 空調電気代……空調設備にかかる電気代のこと。
  • 生産設備電気代……生産設備から発生する電気代のこと。

電気使用量の内訳によると、空調・照明よりも生産設備から発生する電力消費量が多くの割合を占めています。「節電の効果を高めたい」という場合であれば、生産設備から発生する電力消費量を抑えることが大切です。

参考資料:夏季の省エネ・節電メニュー(資源エネルギー庁)

工場で発生する電気代の平均値

工場でかかる電気代は、「照明・空調・生産設備の数や大きさ・契約している電力会社・契約形態」によって異なりますが、おおよそ中小規模の工場は1カ月に10~50万円程度、大規模になると100万円以上になるケースが多いです。

電気使用量は、小さな工場ではおよそ1,000kWh、大規模工場では1,000,000kWh程度になるケースも。シリコン製造業など、電力の使用量が多い業種になると、年間電力使用量は約60憶kWhと高くなります。

工場の電気代を削減するメリット

工場の電気代を削減するメリットは、主に以下のとおりです。

  • コスト削減による利益の向上
  • 企業イメージの向上
  • メンテナンスコストの削減

電気代の削減により、工場内で発生するランニングコストを低減し、利益率が向上します。さらに電気代の削減によって浮いた資金を他のビジネスへ投資したり、人件費・研究開発などに活かして企業の成長と発展に繋げることが可能です。

省エネルギーに向けた活動を行うことで「環境保護に取り組む姿勢」を示すことができるので、企業イメージの向上にも役立ちます。

省エネ設備は最新の技術を導入しているなどの理由から、従来の設備よりも耐久性が高いことが多いです。省エネ設備を導入することで設備の寿命が延び、長期的に修繕費などのメンテナンスコストを削減する効果も期待できます。

工場の電気代を削減する方法(個人・社内)

工場の電気代は、1人1人の心がけや社内の取り組みで削減することが可能です。ここでは、個人・社内で対策が可能な「工場の電気代を削減する方法」について紹介します。

  • 稼働していない時間帯は、電源をオフにする
  • 照明をLEDに変更する
  • ビニールカーテンを設置する
  • 電力会社を変更する
  • デマンドコントロールを導入する

稼働していない時間帯は、電源をオフにする

業務用エアコンエアコンや給湯器などの機器は、使用していない状況であっても、待機電力を消費しています。光熱費を削減していのであれば、稼働していない時間帯の機器・設備の電源をオフにする方法がおすすめです。電源をオフにすることで設備の過剰運用を抑え、電力消費量を削減できます。

その他にも、自動販売機の台数を削減する、または機器・設備を省エネモード(バッテリーの駆動時間を延ばすために、端末の消費電力を抑える機能のこと)へ移行しておく方法も、エネルギーの削減に効果的です。

関連記事:工場の省エネ対策方法とは?具体的な対策方法を3つご紹介

照明をLEDに変更する

照明を白熱灯にしている場合、LEDに交換することで節電に繋がります。LED照明とは、Light Emitting Diode(発光ダイオード)と呼ばれる半導体を使用して作られた照明器具のことです。

LEDは従来の白熱灯・蛍光灯・HIDランプと異なり、半導体結晶のなかで電気エネルギーが光に変化するしくみを応用した光源を採用しています。環境省の公式サイトによると、一般電球からLEDに切り替えることにより、消費電力を約85%削減できるとのことです。

画像引用:LED照明って、何がお得なの?(環境省)

工場の照明を省エネ効果のあるLEDに切り替えることで、電気代を大幅に削減します。

参考記事:LED照明って、何がお得なの?(環境省)

ビニールカーテンを設置する

ビニールカーテンを工場の出入口に設置することで、室内の気密性が高くなります。ビニールカーテンとは、工場・倉庫などに設置する簡易型のカーテンのことです。レールとシートを取り付けるだけで設置できるので、コストをかけずに設置できます。

ビニールカーテンの設置により、室内外の熱移動を防ぎ、空調効率が向上します。その結果、冷暖房の電力消費量を抑え、間接的に光熱費の削減に繋げることが可能です。

電力会社を変更する

電気代は、電力会社や契約形態によって異なります。電気代を削減したいのであれば、契約内容・会社を見直すのもひとつの手と言えるでしょう。電気代を削減するなら、お得なプランが豊富な新電力会社への切り替えがおすすめです。

新電力会社とは、大手電力会社以外の電力小売事業者のこと。近年では電力自由化により、民間企業が電力小売事業に参入できるようになった結果、数多くの新電力会社が誕生しました。新電力会社を選ぶ時のポイントは、次のとおりです。

  • 対応エリアの確認…… 新電力会社は、サービスを提供する地域が限られているケースも多いです
  • 料金プランの比較……新電力会社によって、基本料金・電力量料金・時間帯別料金が異なります。
  • 信頼性と評判……顧客のレビュー・評価を参考にして、信頼できる新電力会社を選びましょう。
  • 追加サービスの内容……一部の新電力会社では、省エネアドバイス・エネルギー管理支援などの追加サービスを提供しているケースも。

新電力会社なら、数多くあるプランの中から自社の電力消費パターンに適したものを選べるので、光熱費を抑えることが可能です。

デマンドコントロールを導入する

デマンドコントロールとは、その名の通り「デマンド」を「コントロール」するシステムのことです。デマンドとは、1時間の平均使用電力のこと。過去1年間で、最も消費電力の高かった時間帯の使用電力を最大デマンドと呼びます。

電気代は「最大デマンドの値」から決定するので、過去1年間に1度でも最大デマンドが高くなると、月の基本料金が高くなってしまいがち。電気代を抑えたいのであれば、最大デマンドを抑えることが大切です。

デマンドコントロールとは、「最大デマンド」に目標値を設定し、目標値を超えないようにコントロールする仕組みを意味します。 デマンドコントロールとエネルギー貯蔵設備である「蓄電池」を組み合わせることによって、最大デマンドを自動抑制することが可能です。

関連記事:工場の電気代を削減するには?電気代高騰の原因から対策まで紹介

工場の電気代を削減する方法(業者)

電気代の削減は個人・社内でも対策できますが、より効果を高めたいのであればプロに依頼するのもひとつの手と言えるでしょう。本項目では、業者に依頼が可能な「工場の電気代を削減する方法」について紹介します。

  • 排熱利用熱交換器を導入する
  • 屋根に遮熱シートを施工する
  • 機械に遮熱シートを設置する

排熱利用熱交換器を導入する

排熱利用交換機とは、工場の排熱を「エネルギー資源」として再利用することが可能な熱生成システムのことです。排熱利用交換機を設置することで得られる効果は、次のとおりです。

  • ボイラーブロー水の排熱回収
  • 外気導入時の給気冷却

排熱利用交換機をボイラーに設置することで、ボイラー給水の加温に排水を再利用できます。

さらに工場へ排熱交換機を設置することにより、室内排気を散水・冷却する効果も。夏場は冷房の消費量を削減し、光熱費を抑える効果が期待できます。

関連記事:工場の排熱を再利用する方法とは?排熱の再利用方法や省エネ対策を紹介

屋根に遮熱シートを施工する

工場の屋根に遮熱シートを施工することで、日射による輻射熱を反射し、夏は工場内の温度上昇を抑えます。遮熱シートとは、太陽から発生する輻射熱を遮る働きを持つ金属製アルミシートのことです。

輻射熱とは、遠赤外線などの熱線によって伝わる熱のことであり、夏の暑い時期は人体の温度を上げる原因のひとつ。輻射熱を反射する遮熱シートには、夏の暑さ対策のみならず、冬の寒さにも効果を発揮します。

遮熱シートを屋根に施工することで、室内の熱が外に逃げるのを防ぐ働きによって、冬の寒い時期も温かく過ごせます。さらに遮熱シートの施工によって冷暖房の効きがよくなるので、光熱費の削減にも役立ちます。

弊社が販売しているサーモバリアは、輻射熱を97%カットする遮熱材です。工場の折板屋根には、シートを屋根に直接貼り付ける「スカイ工法」で施工します。

スカイ工法スカイ工法は屋根の上に遮熱シートを設置するので、「工場の稼働中に、遮熱工事を施工したい」という方にもおすすめです。スカイ工法は、折板屋根特有の「雨漏り」を防ぐ効果も期待できます。

関連記事:工場の省エネ対策方法とは?具体的な対策方法を3つご紹介
関連記事:スカイ工法

機械に遮熱シートを設置する

株式会社三協製作所様_フィット工法施工後の画像3工場の機器に遮熱シートを設置することで、室温上昇の原因となる排熱を屋外へ排出します。その働きによって、室内が高温になるのを防ぎ、冷房の効きがよくなるので間接的に「光熱費」を削減することが可能です。

排熱による暑さ対策には、テント状に遮熱シートを縫製して機器を囲み込み、屋外へ熱を放出させる「フィット工法」によって施工します。フィット工法とは、遮熱シートをテント状に縫製して機器(または乾燥炉)を囲み込む工法のことです。

フィット工法遮熱シートを裁縫することで、大型の機器であっても丸ごと包むことができ、機器から発せられる熱を大幅にカットします。さらに遮熱シートを機器へ設置することで、機械の生産性改善に繋げることも可能です。

弊社のお客様の中には、鉄を溶かす溶鉱炉「キューポラ」にフィット工法を施工したことで、溶けて出てくる鉄の量が13%増えたという事例もあります。

サーモバリアフィットの効果例関連記事:サーモバリア フィット
参考記事:「サーモバリアフィット工法」特許取得のお知らせ(PRTIMES)

省エネ設備を導入する場合、補助金制度を利用する方法も

経済産業省や環境省などの公共機関・各自治体では、省エネ設備を導入した事業者に向けて、さまざまな補助金制度を用意しています。

画像引用:省エネルギー投資促進に向けた支援補助金(資源エネルギー庁)

補助金制度とは、省エネに役立つ設備・機器を導入した際に、補助金を受けられる制度のことです。工場の省エネ対策に関して、補助金が利用できるケースは主に以下のとおりです。

  • 工場の設備を省エネルギー性能の高い設備に切り替える。
  • 化石燃料から電気・低炭素な燃料への転換。
  • 電化・脱炭素目的の燃料転換を伴う設備の導入。

補助金は、省エネに役立つ設備や、光熱費削減に伴う設備を導入する際に利用できます。「省エネ設備を導入したいけど、予算が用意できない」という場合であれば、補助金制度を利用してみると良いでしょう。

参考記事:省エネルギー投資促進に向けた支援補助金(資源エネルギー庁)

まとめ

工場の電気代を削減する方法は、以下のとおりです。

(個人・社内)

  • 稼働していない時間帯は、電源をオフにする
  • 照明をLEDに変更する
  • ビニールカーテンを設置する
  • 電力会社を変更する
  • デマンドコントロールを導入する

(業者)

  • 排熱利用熱交換器を導入する
  • 屋根に遮熱シートを施工する
  • 機械に遮熱シートを設置する

省エネに役立つ設備の導入には、高額な費用がかかるケースも……。そのような場合は、公共機関や各自治体が実施している「補助金制度」の利用を検討することをおすすめします。

弊社のお客さまの中には、工場の屋根に遮熱シートを施工する際に、「新時代開拓支援補助金」という補助金制度を利用された方もいらっしゃいます。新時代開拓支援補助金とは、滋賀県長浜市にある企業が利用できる補助金制度のことです。

弊社の遮熱シートは省エネに高い効果を発揮することから、公共機関・自治体によっては補助金制度を利用できる可能性が高いです。補助金制度を利用したい場合は、公共機関・各自治体の募集情報をチェックしておきましょう。

工場の省エネ対策を行って、光熱費の削減や売上・利益・生産性の向上などに役立ててください。

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ライフテック
編集部

自宅や工場の熱問題に取り組む、株式会社ライフテックの編集部が執筆・監修を行いました。

当社は、断熱材だけでは防げない輻射熱を97%カットすることができる遮熱材「サーモバリア」を販売しております。サーモバリアは、住宅や工場などの屋根や壁に使用することで、夏の太陽の輻射熱による建物の温度上昇を抑え、体感温度を下げることができる、自宅や工場の熱問題の解消につながる製品です。

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