1. HOME
  2. ブログ
  3. 冬の労災対策を知っておこう。冬に労災が多発する理由と、未然に防ぐための対策方法を紹介

冬の労災対策を知っておこう。冬に労災が多発する理由と、未然に防ぐための対策方法を紹介

寒さ対策
冬の労災対策を知っておこう。冬に労災が多発する理由と、未然に防ぐための対策方法を紹介

過酷な労働環境(室温が低すぎるなど)で従業員が長期間作業を続けると、体調不良(風邪など)を引き起こす恐れがあります。労働環境が原因で「体調不良」になった場合は「労災」に認定される可能性が高いです。

さらに雪の降る地方に職場がある場合、通路の凍結による転倒災害、交通事故、除雪・雪下ろし作業中の事故など、凍結・雪に関連した労働災害が多発します。労災が増える冬の時期は、災害対策を万全に行い、労災の防止に努めましょう。本記事では、労災の説明(意味、労働者災害の保証制度など)、冬に労災が増える理由とともに、労災対策(個人・業者)を紹介します。

労働災害(労災)とは

労働災害とは、業務中・通勤途中に事故、怪我、病気が発生、またはそれらによって死亡・障害が起きることを意味します。働く従業員が「労災」になった場合、会社はその従業員に対し、怪我や病気を治す費用や休業中の賃金などを補償しなければなりません。

ただし会社側が従業員の治療費、休業中の賃金を保証するのは大きな負担になるため、補償は会社ではなく「労働者災害補償保険(労災保険)」が行うケースが多いです。「労働者災害補償保険」とは、労働者の業務上または通勤中に労働者の傷病等が発生した場合、必要な保険給付を行う制度のこと。

労災保険制度は、労働者の業務上の事由または通勤による労働者の傷病等に対して必要な保険給付を行い、あわせて被災労働者の社会復帰の促進等の事業を行う制度です。その費用は、原則として事業主の負担する保険料によってまかなわれています。

引用:労災補償(厚生労働省)

「労働者災害補償保険」は従業員の雇用形態・勤務日数・時間数に関係なく、すべての従業員に適用されます。

参考記事:労災補償(厚生労働省)

冬に労災が発生する理由

冬は従業員の体調不良や、路面の凍結・積雪による転倒、スリップなどの交通事故が多発する傾向にあります。本項目では、冬に労災が発生する理由について、具体的に解説します。

  • 室温が寒いと、従業員の体調不良を招く可能性がある
  • 雪・凍結による「転倒」が起こりやすい
  • 結露が原因で、従業員が転倒する恐れがある
  • 一酸化炭素中毒を発症するリスクが高くなる

室温が寒いと、従業員の体調不良を引き起こす可能性がある

職場(工場、事務所など)が寒いと、働く従業員が風邪を引くなどの体調不良を引き起こす可能性が高くなります。従業員の健康を守るためにも、職場の温度管理を適切に行うことが大切です。

職場の室温をチェックする時は、エアコンの設定温度、または室温が「労働安全衛生法(事務所衛生基準規則)」で定められた温度(18~28度)になっているかを確認しましょう。(※労働安全衛生法では、作業環境の室温を「18℃以上28℃以下にすること」と定めています。)

作業効率(画像引用:事務所衛生基準規則の一部を改正する省令案概要(厚生労働省)

事業者が空気調和設備を設けている場合の、室の気温の努力目標値について、18度以上28度以下とすること。

引用:事務所衛生基準規則の一部を改正する省令案概要(厚生労働省)

従業員の体調不良を防止するためにも、職場の室温は「労働安全衛生法」で定められた温度(18~28度)に設定することが大切です。

参考記事:労働安全衛生規則 第三編 第五章 温度及び湿度(第六百六条-第六百十二条)(安全衛生情報センター)
参考記事:事務所衛生基準規則の一部を改正する省令案概要(厚生労働省)

雪・凍結による「転倒」が起こりやすい

寒さ対策雪の降る地方の場合、積雪・路面の凍結などにより転倒事故が多く発生します。転倒を防止するためにも、積雪・路面が凍結している時は、いつもより慎重に歩く、または転倒対策(滑りにくい靴を履くなど)を行いましょう。積雪・路面凍結による「転倒防止対策」については、後述にて詳しく紹介します。

結露が原因で、従業員が転倒する恐れがある

労働環境が「工場・倉庫」の場合、建物に窓が少ないため、換気効率が悪くなります。換気効率が悪いままだと、湿気がこもって結露が発生します。

結露とは室内の空気に含まれる水蒸気が、窓ガラスなどで冷やされ、水滴に変わる現象のこと。結露が発生すると、建物の床に結露の水が落ちて、床が濡れる原因となります。床が濡れると、従業員が滑って転倒する恐れがあるので注意しましょう。結露防止のためには、可能な限り窓を開け、空気を循環させることが大切です。

結露は換気効率が悪い以外にも、室内外の温度差によっても起こります。結露が発生するメカニズムについては「結露の予防方法」で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。結露による転倒を防止するには、室内外の温度差を防ぐ対策も欠かせません。具体的な「室内外の温度差対策」については、後ほど詳しく紹介します。

一酸化炭素中毒を発生するリスクが高くなる

電気ストーブ冬の寒さ対策として石油ストーブ、ガスストーブ、ファンヒーターなどの「暖房器具」を使う場合は、十分な換気を行わないと「一酸化炭素中毒」になる可能性があるので注意しましょう。

一酸化炭素中毒とは、人体に有害な「一酸化炭素」を吸収することで血液の酸素運搬能力が低下して、中毒となる症状のこと。上述にて紹介した「暖房器具」の仕組みは、室内の空気(酸素)を燃焼し、排気ガスを室内に排出することで部屋を暖めます。

これらの暖房器具は、「部屋の換気」をしないまま使用し続けると、燃焼するときに必要な酸素が不足し、不完全燃焼を起こすことによって「一酸化炭素」を多く発生します。

換気が十分でなく、酸素が足りない状態で燃料が不完全燃焼を起こすと、二酸化炭素ではなく一酸化炭素(CO)が発生してしまします。この一酸化炭素を体に吸い込んで中毒を起こしてしまった状態が一酸化炭素中毒です。

引用:石油ストーブは換気が必要ですか? - 石油ストーブの安全な使い方(selectra)

そのような環境下で従業員が働き続けると、一酸化炭素中毒を発症する恐れがあるので注意しましょう。一酸化炭素中毒になった場合は「暖房器具」を消し、窓を開けて「換気」を行うことが大切です。

参考記事:一酸化炭素中毒に注意しましょう(東京多摩立川保健所)
参考記事:石油ストーブは換気が必要ですか? - 石油ストーブの安全な使い方(selectra)

冬の労災対策(個人)

冬の労災は、個人でも対策が可能です。ここでは、個人でできる「冬の労災対策」について紹介します。

  • 防滑ソールのついた靴を履く
  • 結露防止シートを窓に貼る
  • 窓の換気を徹底する

防滑ソールのついた靴を履く

(画像引用:もう転ばない!最強スパイクブーツで冬を超えろ!(もう転ばない!最強スパイクブーツで冬を超えろ!)

道に雪が積もっている、または路面凍結している時は、転倒防止のために滑り止め加工がされている「防滑ソール」のついた靴を履くのがおすすめです。防滑ソールとは、滑らないよう加工された靴底のこと。防滑ソールには、スパイク(靴底についた突起物のこと)がついている、または表面が「ザラザラ」に加工されていることが多いです。

防滑ソールの滑らない加工によって、積雪・路面凍結した道を歩く時も滑らずに済むので、「転倒防止」に効果的です。

参考記事:もう転ばない!最強スパイクブーツで冬を超えろ!(もう転ばない!最強スパイクブーツで冬を超えろ!)

結露防止シートを窓に貼る

窓に結露が発生すると、水滴が床に落ちて、そこで働く従業員が「転倒」する可能性があるので注意が必要です。窓の「結露対策」には、結露の発生を防ぐ結露防止シートを窓に貼る方法があります。

結露防止シートとは、窓に貼ることで断熱性を高め、結露の発生を防止するシートのこと。結露は、室内と室外の温度差によって発生します。結露防止シートを窓に貼ることで、室内と室外の温度差を抑える働きによって、結露の発生を防止します。

窓の換気を徹底する

職場の暖房器具が「石油ストーブ、ガスストーブ、ファンヒーター」である場合、換気を十分に行わないと室内に「一酸化炭素」が多く発生します。

ストーブ一酸化炭素が発生した室内は、そこで働く従業員が「一酸化炭素」を体内に吸収して「一酸化炭素中毒」を発症する恐れがあります。

一酸化炭素は、空気を燃焼する際に「必要な酸素」が不足して、不完全燃焼を起こすことによって発生します。一酸化炭素中毒を防止するには、暖房器具の燃焼時に必要な「酸素」を取り入れるために、こまめに換気して「新鮮な空気」を部屋に取り入れましょう。

冬の労災対策(業者)

冬の労災対策は「個人」でも可能ですが、より広範囲で行いたい場合は、業者にリフォームをお願いする方法がおすすめです。本項目では、業者に対策可能な「冬の労災対策」について紹介します。

  • 建物の壁・床に断熱材を施工する
  • 建物の屋根・壁・天井に遮熱シートを施工する

建物の壁・床に断熱材を施工する

建物の壁・床に断熱材を施工することで、外からの暖気・冷気の伝達を遅らせ、暑さ・寒さを防ぐ役割があります。断熱材とは、熱の伝わりを遅らせる材料のこと。

断熱材の仕組み断熱材は、建物の外部に面する壁、床などに貼り付けることで、外気の影響を受けにくくなるので、夏の暑さ・冬の寒さ対策に効果的です。断熱材の施工によって「作業しやすい、快適な労働環境」を構築できるようになるので、従業員の「体調不良リスク」を抑えることができます。

建物の屋根・壁・天井に遮熱シートを施工する

サーモバリア スカイ工法施工事例建物(工場、倉庫、事務所など)の寒さ対策には、輻射熱を反射する「遮熱シート」を施工する方法があります。遮熱シートとは、輻射熱を反射する金属製アルミシートのこと。遮熱シートを建物に施工することで、冬は「暖房器具によって暖められた、室内の熱」が外に放出されるのを抑える働きがあるため、室温低下を防止します。さらに夏は、屋根に「遮熱シート」を施工することで、日射による輻射熱を反射し、温度上昇を防ぎます。

遮熱シートの施工によって、夏の暑さ・冬の寒さ対策が可能となり、室温が原因で発症することの多い「体調不良、病気(熱中症、風邪など)」を防止します。

まとめ

冬は寒さ、路面凍結・雪などの影響から、従業員の「労災」が多発する傾向にあります。労災を防ぐためにも、個人または職場で労災対策を行いましょう。労災対策は、主に以下の通りとなります。

(個人)

  • 防滑ソールのついた靴を履く
  • 結露防止シートを窓に貼る
  • 窓の換気を徹底する

(業者)

  • 建物の壁・床に断熱材を施工する
  • 建物の屋根・壁・天井に遮熱シートを施工する

室内の輻射熱を反射する「遮熱シート」は、転倒の原因に繋がる「結露」の防止にも有効です。上述で紹介した「労災対策」を実施して、冬の災害から自身、もしくは従業員の安全・健康を守りましょう。

この記事のURLをコピーする
ライフテック
編集部

自宅や工場の熱問題に取り組む、株式会社ライフテックの編集部が執筆・監修を行いました。

当社は、断熱材だけでは防げない輻射熱を97%カットすることができる遮熱材「サーモバリア」を販売しております。サーモバリアは、住宅や工場などの屋根や壁に使用することで、夏の太陽の輻射熱による建物の温度上昇を抑え、体感温度を下げることができる、自宅や工場の熱問題の解消につながる製品です。

当社製品のサンプル請求、記事に関するお問い合わせなどは、各フォームからお気軽にご相談くださいませ。

関連記事

お問い合わせCONTACT

お問い合わせ

お気軽にご相談・
お問い合わせください。
【受付時間】9:00~17:00 【定休日】土・日・祝日

カットサンプル・カタログ請求

無料でカットサンプル、カタログをお送りさせて頂きます。24時間専用フォームにて受付を行っております。
お気軽にお申し込みください。

メールマガジンの登録はこちら

遮熱に関する様々な情報を配信します。