床暖房の電気代っていくらかかるの!?床暖房の電気代の目安と節電方法を知ろう
床暖房を設置する際に、毎月の電気代(ランニングコスト)が気になる方も多いでしょう。床暖房の電気代は、床暖房の種類によって料金が異なります。床暖房の種類は、主に以下の2種類となります。
- 電気式床暖房
- 温水式(ヒートポンプ式)床暖房
それぞれの床暖房の特徴については、後述で詳しく紹介させていただきます。本記事では、上記で紹介した床暖房の種類別の電気代(1ヶ月)とともに、電気代を抑える方法・注意点、床暖房の効果を高めるリフォーム方法について紹介していきます。これから床暖房の設置を検討されている方、毎月の電気代(ランニングコスト)を抑えたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
床暖房の電気代(1ヶ月)の目安は?
床暖房の種類には、電気式、温水式(ヒートポンプ)の2種類があります。1ヶ月分の電気代は、床暖房の種類によって左右されるので、設置する前にはそれぞれの料金目安を調べておくと良いでしょう。本項目では、床暖房の種類別に電気代(1ヶ月)の目安を紹介していきます。
- 電気式床暖房の場合
- 温水式(ヒートポンプ式)床暖房の場合
電気式床暖房の場合
電気式床暖房は、床の下に電気を流して床を暖める仕組みとなっています。電気式床暖房の電気代(1ヶ月)の目安は、以下の通りとなります。
- 床温約25℃の場合 約3,300円/月※1
- 床温約30℃の場合 約7,300円/月※1
[算出条件]床暖房面積率61.2%
※1 1日8時間連続使用、室温約20℃一定状態で30日運転、電力料金目安単価27円/kWh(税込)においての電気料金[平成26年4月改定]で計算。。新省エネ基準(IV地域)断熱の合板下地に床暖房パネルを施工。
電気式床暖房は、種類をさらに細分化すると、以下の3種類に分けられます。
- 蓄熱式…電気代が安くなる深夜の時間帯に電気を蓄え、日中帯に蓄えた電気を使用する方法。
- PTCヒーター式…面状もしくはチップ状の熱源が、自動で温度調節をしながら暖める方法。
- 電熱線ヒーター式…電熱線が張られたパネル状のヒーターを床に敷く方法。
蓄熱式は電気料金の安い深夜時間に蓄熱を行い、日中に放熱することで電気料金を抑えることが可能なので、電気代を抑えたい方にもおすすめです。PTCヒーター式は、床の温度が暖かい場所での発熱を抑えられるので、無駄なく電気を使用したい方に最適です。電熱線ヒーター式の場合、蓄熱式やPTCヒーターのようにコストを抑える効果はありませんが、初期費用が安いので手軽に始められるのがポイント。床暖房の種類を選ぶ際には、費用、目的に合わせて必要なものを選びましょう。
温水式(ヒートポンプ式)床暖房の場合
温水式床暖房(ヒートポンプ式)は、床の下に温水マットを敷き、温水を循環させることにより床を暖める仕組みとなっています。温水式床暖房の電気代(1ヶ月)の目安は、以下の通りです。
- 床温約30℃の場合 約3,900円/月※1
[算出条件]床暖房面積率61.1%
※11日8時間連続使用、外気温約7℃、室温約20℃一定状態で30日運転、電力料金目安単価27円/kWh(税込)においての電気料金[平成26年4月改定]で計算。パナソニックヒートポンプ式温水暖房機を使用。次世代省エネルギー基準(IV地域)断熱の合板下地に床暖房パネルを施工。
床暖房の電気代を抑える方法・注意点
床暖房の電気料金は、使用方法を工夫することで軽減できます。本項目では、床暖房の電気代を抑える方法・注意点について紹介します。
- 省エネモードを活用する
- エコキュートを使用する
- 床暖房のON・OFFを繰り返さない
省エネモードを活用する
床暖房のモデルには、起動時や運転時に消費するエネルギーの量を調節する「省エネモード」が搭載されていることも。 省エネモードを使用することで、一定の温度に達すると自動的に「弱」になるので、床暖房を長時間使用する時も安心です。さらに床暖房によっては、エリアを分割して調節できるものもあるので、節電したい方におすすめです。エリアを調節できる床暖房なら、使用している部分のみをオンにすることで電気代を節約できます。
エコキュートを使用する
エコキュートは給湯のイメージが強いですが、床暖房でも使用可能です。エコキュートとは、再生可能エネルギーを活用した給湯機のことです。エコキュートのエネルギーを床暖房に使用する場合、エコキュートを使って沸かしたお湯を床下に配置したパイプに向けて流し込みます。エコキュートを使用することで、電気代の安い深夜の時間帯にお湯を沸かし、床暖房を稼働できるのでランニングコストを抑えることができます。
床暖房のON・OFFを繰り返さない
床暖房が最もエネルギーを消費する時は、室温が低く、部屋が暖まるまでに時間がかかる時です。とくに床暖房が起動の際に消費する電力量は、数時間つけっぱなしにしたときの消費電力より多くなるケースもしばしば。床暖房の場合「短時間のON・OFF」を繰り返すと、電力を余分に消費してしまうため頻繁に繰り返さないことが大切です。
床暖房の効果をより高めるリフォーム対策
床暖房は、部屋の断熱性・遮熱性を高めることでより効果がアップします。床暖房の効果を高めるリフォーム対策について、具体的に紹介します。
- 窓をペアガラスにする
- 断熱材を壁、床に施工する
- 内壁、床に遮熱シートを施工する
窓をペアガラスにする
床暖房の暖房効果を高めるには、室内の暖かい空気が外に逃げるのを防ぐ断熱対策が重要です。とくに冬場は58%の熱が窓から出入りすると言われているので、室内の熱が外に逃げるのを防ぐためには「窓の寒さ対策」が必須と言えるでしょう。そこで、窓を断熱性の高いペアガラスに交換することで、室内の熱が外へ逃げにくくなり、床暖房の効果を高めることができます。ペアガラスとは、2枚のガラスでできた「複層ガラス」のことです。ガラスを2枚にして「中空層」をつくることで、1枚のガラスよりも優れた断熱性能を発揮します。
引用:開口部からの熱の出入りは、どの位あるのですか?(一般社団法人 日本建材・住宅設備産業協会)
断熱材を壁、床に施工する
床暖房の暖房効率を高めるには、室内の暖かさを保つ「高気密・高断熱」な家づくりが重要です。「高気密」とは、建物の隙間を少なくして空気の出入りを抑えることです。高断熱とは、外壁に温度が伝わりにくい素材を入れて、外気の影響を受けにくくすることを意味します。
「高気密・高断熱」な家づくりをするには、家の壁、床に断熱材を施工する方法もひとつの手と言えるでしょう。断熱材とは空気の層により熱の移動を抑え、熱の伝導を遅らせる材料のことです。断熱材は空気を多く含んだ素材で、空気の層が多いほど熱の伝わりが遅くなります。断熱材を建物に施工することで室内の気密性がアップし、床暖房の暖房効率が向上します。
断熱材については、「断熱材とは?断熱材の役割と効果、種類についてご紹介」で紹介しています。合わせて読んでみてください。
内壁、床に遮熱シートを施工する
家の内壁、床に遮熱シートを施工することで、床暖房で温められた熱が外に逃げるのを防ぎ、寒い時期も暖かく過ごせます。遮熱シートとは、輻射熱を反射する金属製のシートのことです。冬は、室内の輻射熱が外へ逃げようとするため、床暖房をつけてもなかなか暖まりません。そこで遮熱シートを内壁に施工することで、輻射熱が室外へ逃げるのを防ぐ働きがあります。さらに室内の温度が安定して床暖房の効きも良くなるので、光熱費を削減したい方に最適です。
遮熱による寒さ対策については「遮熱による寒さ対策とは?遮熱対策の種類、寒さ対策の方法を紹介」でも紹介してみるので、こちらもぜひご覧くださいませ。
まとめ
床暖房の電気料代は、床暖房の種類によって異なります。床暖房の電気代目安(1ヶ月)は、主に以下の通りとなります。
- 電気式床暖房の場合(床温約25℃の場合)約3,300円/月 (床温約30℃の場合)約7,300円/月
- 温水式(ヒートポンプ式)床暖房の場合 (床温約30℃の場合) 約3,900円/月
床暖房の電気料金は、使用方法を工夫することで軽減できます。具体的な対策は、主に以下の通りです。
- 省エネモードを活用する
- エコキュートを使用する
- 床暖房のON・OFFを繰り返さない
床暖房はメーカー、モデルによって搭載される機能が異なるため、設置時には複数のメーカー、モデルを比較検討するのが望ましいと言えるでしょう。さらに家の断熱性・遮熱性を高めることで、床暖房の効率がアップします。床暖房の効果を高めるリフォーム対策については、具体的に以下の通りです。
- 窓をペアガラスにする
- 断熱材を壁、床に施工する
- 内壁、床に遮熱シートを施工する
床暖房の効果をさらに高めたい、光熱費を抑えたい時には、上記で紹介した使用方法、リフォーム方法などを行い、寒い時期も快適に過ごしてくださいね。
編集部
自宅や工場の熱問題に取り組む、株式会社ライフテックの編集部が執筆・監修を行いました。
当社は、断熱材だけでは防げない輻射熱を97%カットすることができる遮熱材「サーモバリア」を販売しております。サーモバリアは、住宅や工場などの屋根や壁に使用することで、夏の太陽の輻射熱による建物の温度上昇を抑え、体感温度を下げることができる、自宅や工場の熱問題の解消につながる製品です。
当社製品のサンプル請求、記事に関するお問い合わせなどは、各フォームからお気軽にご相談くださいませ。