遮熱塗料の効果がないってほんと?効果がわかりにくい原因と塗料に代わるおすすめの遮熱材を紹介
遮熱塗料は、太陽の光を反射して室内の温度上昇を防ぐ、冷暖房の働きを良くするなどの省エネ効果が期待できます。
しかし、その一方では「暑さ抑制効果について効果なし」というネット記事や口コミもあります。これから施工を検討する方の中には「実際のところはどうなの?」と気になる方もいることでしょう。
そこで本記事では、遮熱塗料の効果やデメリット、解決策について紹介していきます。
目次
遮熱塗料の効果とは?
遮熱塗料とは、太陽光を反射する効果のある塗料のことです。太外壁や屋根の温度は、室内温度の上昇に大きく影響します。遮熱塗料を屋根、外壁に塗ることで、太陽の光や熱を反射し、室内の温度上昇を抑制します。
遮熱塗料は、太陽光の中でも近赤外線と呼ばれる生物が暖かさを感じる光を反射する機能を持っています。この太陽光から発せられる近赤外線を反射することによって、屋根や外壁に熱がこもるのを防ぎます。また、室内の温度管理に役立つことから、冷暖房の効果を上げる作用があり、省エネにも役立ちます。
遮熱塗料の効果がないと言われてしまう5つの理由とは?
冒頭でもお話ししたように遮熱塗料の口コミでは「効果がない」と言われてしまうことがあります。ここでは、具体的にどんな理由で効果がないと言われてしまうかについて5つの理由をご紹介します。
1.耐用年数やグレードによって性能にばらつきがある
遮熱塗料は素材によって以下のように様々な種類があります。
- アクリル系…6年
- ウレタン系…8年~10年
- シリコン系…10年~15年
- フッ素系…15年~20年以上
もちろん、耐用年数が短い塗料の方が性能は低く、短い期間で塗り直しを行う必要があります。このように遮熱塗料と言っても、性能を感じやすいものから感じにくいものまで様々です。
2.遮熱効果が低い
遮熱塗料は輻射熱の反射率が60~80%前後といわれており、単体では遮熱効果が低い傾向があります。そのため、遮熱材よりも遮熱効果が高い遮熱シートを導入してみるのもおすすめです。当社の商品になりますが、遮熱シートの「サーモバリア」は輻射熱の反射率が97%と遮熱塗料と比較して優れた反射性能があります。
サーモバリアのカットサンプルをご希望の方は、ぜひ以下のリンクからご確認ください。
3.断熱効果がない
遮熱塗料は輻射熱を反射される塗料であり、熱伝導を抑える働きを持つ断熱効果はありません。遮熱塗料は「屋外からの熱の侵入を抑える」働きがあるのに対し、断熱材は熱そのものが伝導するのを遅らせる働きを持っています。
室温管理の効果をさらに高めるには、太陽光や熱を反射する遮熱塗料と、熱伝導を抑える作用のある断熱材を併用して活用するのが望ましいと言えるでしょう。断熱材と遮熱材の違いについては以下の記事に詳細をまとめています。ぜひ参考にしてください。
関連記事:断熱材と遮熱材の違い
関連記事:理想の断熱
4.塗り直しが必要である
遮熱塗料は、通常の塗料と比較して遮熱という機能性が付加されているためコストがかかります。また、遮熱塗装を行う際には、塗料費用だけでなく足場の組み立て、解体費用、下地補修費用、下地費用など諸経費がプラスされます。そのため、コストがさらに上がる傾向があります。
さらに遮熱塗料のなかには耐用年数が6~8年と短いものも多く、遮熱効果を維持するには何度も塗りなおしを行う必要があります。
5.塗料として扱いにくい
遮熱塗料は塗装職人の中では、よく「塗りにくい塗料」ということを聞きます。塗料は均一にムラなく塗ることで効果を最大限発揮するため、職人によって塗りムラの差が出る塗料では効果を最大限発揮できない可能性があります。
そのため、遮熱塗料の施工をする場合には、専門の知識や技術力の高い職人が在籍している業者を探す必要があります。
6.塗膜が汚れると効果が落ちる
塗料は塗膜の表面が綺麗であればあるほど効果を発揮します。そのため、雨風などに頻繁にさらされてしまうと徐々に汚れたりするなどで効果が落ちる可能性もあります。
遮熱塗料の課題を解決する遮熱シート 「サーモバリア」とは?
遮熱塗料のさまざまな課題を解決する工法として、近年では、遮熱シートが利用される事例も増えています。遮熱シートは、輻射熱を反射させることで室温の上昇を防ぐ効果があります。「輻射熱」とは、太陽からの熱、または機器や電気ストーブなどの電磁波による熱のことです。
遮熱シートの特徴として、当社のサーモバリアを例に挙げると、以下の3つの特徴があります。それぞれ以下で解説いたします。
- 遮熱塗料よりも高い反射率97%を実現
- 塗料のように職人による塗りムラが無い
- 雨漏り防止効果もある
遮熱塗料よりも高い反射率97%を実現
遮熱塗料の反射率は、モノによって変わりますが大体60~80%前後です。それに対して、サーモバリアは、輻射熱を97%カットすることで遮熱塗料に比べて高い性能での遮熱を実感することが可能です。詳細については、特性と使用方法のページを是非ご覧ください。
関連記事:特性と使用方法
塗料のように職人による塗りムラが無い
塗料は職人の技量によって多少の塗りムラが発生します。また、屋根の形状などによって塗料が流れたり、均一に効果を発揮できない場合があります。それに対し、サーモバリアは屋根などに貼った際にムラが生じず均一の効果を発揮することが可能です。
弊社のお客様でも屋根にサーモバリアを貼ったことで倉庫内の暑さが軽減されたという嬉しいお声をいただいております。是非参考にしてみてください。
雨漏り防止効果もある
また、遮熱シートは雨漏り対策にもなります。実際に弊社のお客様でも雨漏りや雨音などが解消されたというお客様もいらっしゃいます。
施工事例:雨漏り・雨音・熱気・パチパチ音が解消
遮熱シートは工場内の熱対策にも有効
遮熱シートは、日射を反射することで室内の温度上昇を抑えることができます。さらに、遮熱シートには工場内の機械から発生する輻射熱を抑制する働きがあります。
機械から発生される輻射熱は、空気の温度ではなく人体の温度を上昇させる働きがあるため、室内を室温以上に暑く感じさせてしまいます。遮熱シートで機械から発生する輻射熱を抑えることで、室温上昇を抑える効果も期待でき、労働者の熱中症対策にも役立ちます。
遮熱シートによる機械から発生する輻射熱対策については、以下のインタビューをご覧ください。
遮熱シートの弱い点
遮熱シートを屋根に貼る場合、遮熱塗料と同様に自然環境の影響を受けやすくなり経年劣化が起こりやすくなります。遮断シートの耐用年数はおよそ10年であり、劣化が起こったらその都度貼り直しをする必要があります。
遮熱シートについてのよく聞かれることなどをよくある質問にまとめていますので、ぜひ一度こちらもチェックしてみてください。
また、遮熱シートのメリット・デメリットについては以下の記事を参考にしてみてください。
遮熱シートが活用できるケース
遮熱シートの効果を実感するためにはまず室温が上昇する原因を把握しておく必要があります。
具体的には、工場、倉庫の室温が上昇する原因は、主に以下の4つが考えられます。
- 太陽からの輻射熱による室温の上昇
- 空調の効果が薄れることによる室温の上昇
- 空調が設置されていないことによる室温の上昇
- 機械から発生する熱による室温の上昇
それぞれの詳細については以下のブログ記事にて解説しております。「工場の暑さ対策」について詳しく知りたい方はご確認ください。
空調による問題であれば、空調を設置、または修理することで対策を行うことができます。太陽、もしくは機械による輻射熱が原因による室温上昇であれば、輻射熱に効果のある遮熱シートを屋根に取り付けることで室温を適切に保つことができるようになります。
とくに工場、倉庫は太陽や機械による輻射熱からの室温上昇が起こりやすいです。屋根に遮熱シートを設置して熱を反射させることで、室温を快適に保てるようになるでしょう。
遮熱シートの使い方には、他にも熱を発生する機器に遮熱シートを囲み込んで熱を抑えるフィット工法があります。フィット工法は、屋根への施工と併用することでより高い遮熱効果を期待できます。
フィット工法を用いた遮熱シートの効果、具体的な内容について詳しく知りたい方は、以下の商品詳細ページをご覧ください。
関連ページ:サーモバリアフィット
まとめ
これまで遮熱塗料の効果、デメリットや解決策などについて説明してきました。
遮熱塗料は、太陽光による熱を反射する効果があります。一方、その遮熱効果が高くないこと、室内の機器からの熱には反応しない面もあります。さらに塗料によっては耐用年数が低く、何度も塗り直しをする必要が求められます。遮熱効果をさらに高めたい、耐用年数を少しでも長くしたいという方は、遮熱シートもオススメです。
輻射熱を97%反射できる上に機器からの輻射熱にも効果のある、弊社の「サーモバリア」の導入もぜひ検討してみてくださいませ。まずは商品を見たいという方は、ぜひカットサンプルやカタログもご確認くださいませ。
編集部
自宅や工場の熱問題に取り組む、株式会社ライフテックの編集部が執筆・監修を行いました。
当社は、断熱材だけでは防げない輻射熱を97%カットすることができる遮熱材「サーモバリア」を販売しております。サーモバリアは、住宅や工場などの屋根や壁に使用することで、夏の太陽の輻射熱による建物の温度上昇を抑え、体感温度を下げることができる、自宅や工場の熱問題の解消につながる製品です。
当社製品のサンプル請求、記事に関するお問い合わせなどは、各フォームからお気軽にご相談くださいませ。
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