特性と使用方法

アルミ箔の反射と放射THERMAL BARRIER

アルミ箔は「優れた反射性能」が特徴です。アルミの純度が高ければ高いほど反射率は高くなり、遮熱効果が高くなります。また、アルミ箔は放射率が低く、物体から放出される熱を抑える（=閉じ込める）特性もあります。

特性１：「高い熱反射性」

放射された電磁波が熱として吸収されずに物体の表面で跳ね返って再び空中に戻っていくことを「反射」といいます。

アルミ純度の高い遮熱シートを使用することで輻射熱となる電磁波を効率よく反射します。

輻射熱とは、風が吹いていても暖かさが伝わる電磁波による熱のことで、空気に影響されないのが特徴です。
太陽の熱以外にも、焚き火の熱や、床暖房の熱や、薪ストーブの熱があります。

夏の蒸し暑さの原因は、この輻射熱が住宅や工場に溜まり、室温を上げるためです。

アルミの純度によって、輻射熱の反射率は変わってきます。純度が高ければ高いほど、反射性能が上がります。

左の図をご覧ください。この図はアルミ箔の遮熱材であるサーモバリアをドラム缶に正対させた状況を表したものです。

サーモバリアはドラム缶から放出される熱を97％も反射し、輻射熱の移動を止めます。サーモバリアはアルミ純度の高い遮熱材のため、輻射熱の97%を反射します。

アルミ純度が下がると、熱の反射は下がります。

特性２：「低い熱放射性」

電磁波（熱放射線）は物体に当たることによって熱を発生させます。
その熱放射線が空間を移動する現象を「熱放射」といいます。また、熱放射線の吸収による熱を「輻射熱」といいます。

高純度のアルミ箔は熱の放射性が低く、物体から放出される熱を抑える効果があります。これは、アルミのホイル焼きのように熱を中に閉じ込める働きと同じです。

サーモバリアでは、輻射熱が3%しか放出されません。

輻射熱の放射性が低いことで、冬の時期は輻射熱が屋外に逃げていくことを防ぎ、効率よく室内を保温することが可能です。

左図をご覧ください。ドラム缶に貼られたアルミ箔が輻射熱の放出を3%に抑えます。

ここでアルミ箔の保温効果から放射率3％の効果を検証した実験をご覧ください。

アルミ箔を貼った容器は、貼っていない容器よりも放出される熱を抑えるので温度が上昇します。

お湯を入れて90分後、アルミ箔を貼った容器と貼っていない容器では約8℃の温度差が生じます。
このように、アルミ箔は放射率が低いため、容器の保温性を高めることが可能です。

以下の動画は、アルミ箔の効果についてさらに詳しく解説したものです。
ご興味がございましたら、ぜひご覧ください。

このようにアルミ箔を使用した遮熱シートは高い反射性と保温性で快適な空間を作り出します。
遮熱材や輻射熱について詳しく知りたい方はこちらのページもご覧ください。

アルミ遮熱シートの正しい使い方は、「伝導熱」の影響を受けなくすることです。

アルミ箔は熱に触れると、その熱の影響を受け瞬時に熱くなります。このようにアルミ遮熱シートは直接熱が触れた場合においての熱の伝わりが、非常に高い素材になります。

使用方法1：「反射を利用する」

電気ストーブにアルミ遮熱シートを近づけても、熱を反射するので熱くなりません。これが反射を利用した効果的な使用方法です。

ポイントは熱源側に”空気の層”を設けることです。熱源に直接触れてしまうと伝導熱の影響で瞬時に熱くなりますが、”空気の層”がある状態なら反射効果により熱の移動を抑えます。

使用方法2：「放射を利用する」

防災グッズの「アルミブランケット」は寒い屋外でも身体を暖かく包んでくれます。
非常に薄いシートであるにもかかわらず暖かくなる理由は体温の放熱を抑える働きによるものです。

アルミ箔は「輻射熱」の放射が少ない素材なので、熱してもその熱を閉じ込める働きがあります。

この特性を利用して熱源に「遮熱材」を直接取り付け、その外側に空気層を設け伝導による熱移動を発生しないようにします。
遮熱シートは熱くなりますが「輻射熱」の放出を抑える効果で、熱の移動を抑えます。

さらに、遮熱シートの両側に空気層を設けることで反射・放射のWの効果を得ることができます。

ポイント：住宅やオフィスでは「輻射熱」を効率よく管理することが、快適な空間作りに繋がります。

以下の画像は、サーモバリアの使用方法になります。

サーモバリアは、上記で説明した高純度なアルミ遮熱シートです。
弊社では様々な用途に合わせて異なるタイプのサーモバリアを取り扱っています。

サーモバリアの種類や使用用途など詳しい説明はこちらのページをご覧ください。

無料でカットサンプル、カタログをお送りさせて頂きます。24時間専用フォームにて受付を行っております。

お気軽にお申し込みください。